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種牡馬展示会考察・イーストスタッド編

はじめに

こんにちは。高津です。

繁殖シーズンを前にして各種牡馬場で繋養されている種牡馬の展示会が開催されるようになってきました。日々種牡馬考察のコンテンツを充実させていますが、繋養されている種牡馬の数は膨大で、追従が難しいのが現状です。

よって今回から数回は種牡馬展示会を概観しつつ、紹介できていない種牡馬などをピックアップして簡便に考察する、そんなコンテンツをお送りしたいと思います。

初回は浦河のイーストスタッドです。

 

ヴァンゴッホ(by American Pharoah

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血統表

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種付け料:受胎条件200万円

三冠馬American Pharoahの2年目産駒です。アメリカで生を受け、アイルランドエイダン・オブライエン厩舎に所属して11戦2勝の成績を残しました。初戦で4着に敗れながらもそのあと3戦は重賞を使われるなど、期待度は高かったことが伺えます。5戦目の未勝利戦で初勝利を挙げ、GIII3着を挟んでフランスで重賞初制覇をGIで果たしました。

3歳ではアイルランド2000ギニー3着が最高でしたが、兄姉に重賞馬を持つ背景もあって種牡馬入りが決まったようです。

ジェネラス、タワーオブロンドン、ディーマジェスティが出た牝系に属しており、日本での展開度も繁栄度も高い系統です。

父×母父の組み合わせはあまり前例のない組み合わせですが、気にすることはないでしょう。大きなお椀型の蹄から芝でも走る産駒は出るでしょうし、魅力は早熟性でしょう。クラシックに向けて始動時期がどんどん早まっている中で2歳戦を制した早熟性は武器となるでしょう。

 

サブノジュニア(byサウスヴィグラス

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血統表

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種付け料:受胎条件30万円、誕生条件50万円

2020年のJBCスプリントを制したダートの快速差し馬です。鋭い決め手が持ち味の馬で、嵌った際の破壊力は戦績が示す通りです。

サウスヴィグラスはラインブリードでも良績を残した種牡馬で、同じくラインブリードで生まれたナムラタイタンも少ない産駒から地方重賞勝ち馬を送り出すなど、後継の能力も高く映るのが強気な価格設定に現れているように感じます。

祖母父フジキセキと相性のいいフレンチデピュティの系統、または祖母がマンハッタンカフェに近い血統構成を持っているため、シニスターミニスターなども合うかもしれません。産駒は地方デビューが基本線と見ます。

 

サンライズソア(byシンボリクリスエス

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血統表

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種付け料:受胎条件30万円、誕生条件50万円

シンボリクリスエス×スペシャルウィークの”エピファネイア配合”を持っているダートの中距離馬です。ダート馬と言いながらも初勝利は芝の新馬戦でのちの重賞2着馬やリステッド勝ち馬を退けてのものとレベル的にも低くはなかったと考えられます。昇級して結果が伴わなかったためにダートに矛先を変えられ、ダート適性を見せました。好調だった4歳時から開花を予感させましたが、休養を余儀なくされ七分咲きで終わりました。

エピファネイア配合”以外には、祖母が重賞馬、おじにはマスクトヒーロー('15 マーチS3着)、オメガヴェンデッタ('15 スワンS3着)、親類にはアグネスアーク('07 天皇賞・秋2着)、コイウタ('07 ヴィクトリアマイル)がいるなど、優秀なファミリーに属していることが挙げられるでしょう。

母系に入っているLyphardを利用したインブリードで芝向きの産駒も生まれて来うる種牡馬だと考えます。

 

ロジャーバローズ(byディープインパクト

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血統表

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種付け料:受胎条件120万円

2019年の日本ダービー馬です。個人的には3戦目の福寿草特別を現地で観戦していた思い出のある馬です。ディープインパクト産駒ですが、切れ味よりも持続力で勝負するタイプの競走馬で、ディープインパクトステイヤーの資質が濃く出た産駒と考えます。

ディープインパクト×Danzig種牡馬の組み合わせはディープインパクトの最高傑作の一頭であるジェンティルドンナと同じです。馬格もあり、3代母父にRaja Babaが入っていることから、ディープインパクト後継の中ではダートで潰しが利く馬になるのではないでしょうか。もう少し価格がリーズナブルならそういった需要に答えられると感じていますが…

 

グァンチャーレ(byスクリーンヒーロー

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血統表

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種付け料:出生条件15万円、牝馬の場合5万円

2015年のシンザン記念馬です。以降は重賞タイトルを重ねることはできませんでしたが、リステッド1勝を含む3勝を上積みしています。

スクリーンヒーロー×ディアブロの組み合わせは'20 高松宮記念1位入線のクリノガウディーと共通です。Nijinskyを持っているので、Storm BirdStorm Catとの組み合わせに期待が持てそうです。Sadler's Wells系牝馬と掛け合わせてモーリス再現配合を狙うのも面白いかもしれません。

 

 

オーヴァルエース(byヘニーヒューズ

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血統表

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種付け料:受胎条件30万円、誕生条件50万円

2019年のヒヤシンスS勝ち馬です。ダートで3戦3勝とそこを見せないまま引退となりました。初年度が2022年誕生のため、初年度が走り出すのは2024年となります。

故障による休養から復帰できず引退という経緯から健康面に不安を残す産駒が少なからず出ることになるでしょう。しかし、父の面影を残しながらもスッキリとした印象のある馬体からはマイル~中距離で実績を積む産駒が多くなることが予測されます。血統面ではサンデーサイレンスDeputy Ministerを持たないことから日本のダート主流血統との配合が可能である点に強みがあります。ヘニーヒューズの後継にはアジアエクスプレスがいますが、ダートの短距離系と自身のスピードを伝えるに至っていません。実績では劣りますが、上手く行けば後継の"本線"はこちらになる可能性を秘めています。

 

ハッピースプリント(byアッミラーレ

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血統表

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種付け料:受胎条件20万円、誕生条件30万円

2度のNAR年度代表馬受賞経験があるダートの中距離馬です。地方交流重賞で3度、中央馬を退けて勲章を勝ち取るほか、南関東クラシック二冠を制してジャパンダートダービーハナ差2着で”準三冠馬”となるなど輝かしい実績を積みました。

大おばにDance Smartly(BCディスタフ)がいる牝系に属しており、その子には日本で種牡馬生活を送ったスキャターザゴールドがいます。

サンデーサイレンス系×母父Dayjurの組み合わせは南半球で活動したKeep The Faithがおり、Storm Catとの組み合わせでTrust in a Gustを送り出しています。

アッミラーレの母父父とサウスヴィグラスの母父が同じことからサウスヴィグラス牝馬との組み合わせでダートに傾けたインブリードが期待できそうですが、残念ながら初年度配合馬にはいません。2年目の産駒には期待したいです。

 

スマートオーディン(byダノンシャンティ

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血統表

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種付け料:受胎条件20万円、誕生条件30万円

1400mから2200mまで、4つの重賞を制した馬です。距離よりも折り合いに左右されるタイプで、折り合いがつけば父譲りの豪脚を披露してくれました。

血統的には母レディアップステージの血統構成要素がディープインパクトの母ウインドインハーヘアに似通っており、ディープインパクト牝馬にかけ合わせることでインブリードを軸とした美しい血統表を作ることができます。

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(大川さん、この配合どうですか… 最近流行りのLyphardインブリードですよ…)

 

キタノコマンドール(byディープインパクト

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血統表

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種付け料:受胎条件30万円、誕生条件40万円

2018年のすみれS勝ち馬で皐月賞の5着馬です。DMMドリームクラブの持ち馬で北野武氏が名付け親としても有名です。

全姉には重賞2勝のデニムアンドルビー、おばにトゥザヴィクトリー、いとこにトゥザグローリートゥザワールドがいる日本屈指の名牝系出身です。ディープインパクト×キングカメハメハはダービー馬ワグネリアンと同一、父との相性を考えるとStorm CatフレンチデピュティUnbridled's Song、A.P.Indyを持つ牝馬との組み合わせが有力となってくるでしょう。

 

サングラス(byスタチューオブリバティ

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血統表

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種付け料:受胎条件20万円、誕生条件30万円

ダートOP勝ち馬です。最初は芝を使われて1000万下まで勝ち、ダートに転向してOP勝ちを挙げました。

母方にGraustarkインブリードを持つことから、スタミナ豊かな牝系に馬力を足した血統に映るため、もう一度サンデーサイレンスを掛け合わせて瞬発力を引き出すもよし、さらに馬力を引き出すもよしと、選択肢は広い種牡馬に映ります。

 

ダノンレジェンド(by Macho Uno)

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血統表

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種付け料:受胎条件100万円

JBCスプリントを制した快速ダート馬です。既に種牡馬として5年のキャリアがある中堅どころの種牡馬です。父系は珍しいHimyarに遡るものですが、父Macho Unoは現代アメリカの結晶のような血統表を持つなど、異系としてのアドバンテージは大きくありません。よって、インブリードによる再現配合を狙う種牡馬という位置づけになるでしょう。

母マイグッドネスはStorm Cat×In Reality子孫とディープインパクトと相性が良く映り、半弟のダノンキングリーが'21 安田記念を勝ったことからもそれは裏付けられそうです。

 

マジェスティックウォリアー(by A.P.Indy

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血統表

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種付け料:受胎条件180万円

2007年のホープフルS(米GI)を制した馬です。2戦2勝でホープフルSを制しましたが、その後の5戦は4着が最高と才能を発揮できないまま繁殖入りとなりました。

初年度からCCAオークスのプリンセスオブシルマー、南部杯連覇のベストウォーリアを出すなど産駒が活躍、2016年からは日本で種牡馬生活を送っています。

アメリカ馬らしい腹袋の立派な筋肉質の体型ですが、ベストウォーリア、スマッシャーなど、日本で活躍している馬はスッキリとした印象の馬体を持っており、父に似ながらもスマートな馬体の持ち主が走ってくる、そんな種牡馬なのかもしれません。

 

ルックスザットキル(by Wildcat Heir)

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血統表

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種付け料:受胎条件15万円、誕生条件25万円

南関東重賞を3勝したダート短距離馬です。初年度産駒は2021年に出走しており、地方で勝ち鞍を挙げています。血統的には近いところにBold Ruler子孫を持たないので、その血を濃く持つ牝馬との配合に妙味がありそうです。また、Storm Cat×Nijinskyの組み合わせを作る配合も狙えそうです。

 

以上、種牡馬展示会考察・イーストスタッド編でした。