こんにちは。高津です。
今回は113頭の種付け・66頭の産駒登録がなされたタリスマニックについて、考察していきます。
※アイコン写真は『タリスマニック(Talismanic) - Darley Open House 2021 - YouTube』より転用しています。
種牡馬データ
2013年2月28日生
英国・Darley Stud Management生産
繋養先:日高・ダーレー・ジャパン・スタリオンコンプレックス
種付け料:誕生条件180万円
血統(配合種牡馬)
Medaglia d'Oro | El Prado | Sadler's Wells | Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | ||||
Fairy Bridge | Bold Reason | |||
Special | ||||
Lady Capulet | Sir Ivor | Sir Gaylord | ||
Attica | ||||
Cap and Bells | Tom Fool | |||
Ghanzi | ||||
Cappucino Bay | Bailjumper | Damascus | Sword Dancer | |
Kerala | ||||
Court Circuit | Royal Vale | |||
Cycle | ||||
Bubbed In | Silent Screen | Prince John | ||
Prayer Bell | ||||
Society Singer | Restless Wind | |||
Social Position | ||||
父:Medaglia d'Oro→El Prado→Sadler's Wells→Northern Dancer→Nearctic→Nearco
母:Magic Mission
母父:Machiavellian→Mr.Prospector→Raise a Native→Native Dancer
祖母父:Danzig→Northern Dancer→Nearctic→Nearco
三代母父:Final Straw→Thatch→Forli→Aristophanes→Hyperion
四代母父:Busted→Crepello→Donatello→Blenheim→Blandford
ファミリーライン
4代母Burghclereは6戦1勝の成績を残したイギリス産馬で、その仔にはウインドインハーヘア('95 アラルポカル・T2400m・独GI)、Capo Di Monte('86 Vineland Handicap・T9F・米GIII)がいます。
3代母Capo Di Monteは14戦5勝のアイルランド産馬です。先述のVineland Handicap以外には'85 Pretty Polly Stakes(T2000m・英Listed)を制しています。
祖母DreamTicketは3戦1勝の成績を残したアメリカ産馬です。その仔にMagic Mission('03 Royal Heroine Stakes・T8F・米GIII)がいます。
母Magic Missionは24戦4勝の成績を残したイギリス産馬です。先述のRoyal Heroine Stakesのほか、複数の重賞で連対しています。
同配合馬
Sadler's Wells系種牡馬×Mr.Prospector系牝馬の組み合わせからは、Mshawish(父Medaglia d'Oro×母父Thunder Gulch、'16 Donn Handicap・D9F・米GI)、Violence(父Medaglia d'Oro×母父Gone West、'12 Cashcall Futurity・D8.5F・米GI)が出ています。
Sadler's Wells系は欧州系といわれることの多い父系ですが、シャトルされてオーストラリアにも対応し、大西洋を渡ってアメリカのダートにも対応する万能系と認識しています。
戦績
2015年(2歳)3戦1勝
2016年(3歳)6戦2勝 Prix Maurice Caillaut(Listed)②、Prix De L’Avre(Listed)、仏ダービー(Gr.I)④、パリ大賞(Gr.I)⑤、Prix Turenne(Listed)
2017年(4歳)8戦3勝 Prix de la Porte de Madrid(Listed)②、Prix Lord Seymour(Listed)、エドゥヴィル賞(Gr.III)②、シャンティイ大賞(Gr.II)②、モーリスドニュイユ賞(Gr.II)、フォワ賞(Gr.II)③、BCターフ(Gr.I)、香港ヴァーズ(Gr.I)②
2018年(5歳)6戦2勝 一般戦、ゴントービロン賞(Gr.III)、フォワ賞(Gr.II)②
キャリア計 23戦8勝
フランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎で調教を施され、レースに出走しました。GI勝ちはBCターフの1つですが、4歳時に見せた安定感のあるレースぶりが能力を示していそうです。
評価に関しては、レースを見ながらつぶやいていた内容を引用して、記述に替えたいと思います。
2017 Longines Breeders' Cup Turf - Talismanic https://t.co/j1FeN431K0 @YouTubeより ガッツポーズ派手だなと思ったらモンテロッソで立ち上がったバルザローナさんだった
— 高津真樹 (@MakiTakatsu) 2021年9月16日
タリスマニックさん、ソックスのせいもあってストライドのストレッチが大きく見えてゆったりしたストライドの走法に見える
— 高津真樹 (@MakiTakatsu) 2021年9月16日
Highland Reel - Longines Hong Kong Vase 2017 G1 https://t.co/tSC4Z2RCc8 @YouTubeより Highland Reelさんの得意技で返り討ちにされたタリスマニックさん
— 高津真樹 (@MakiTakatsu) 2021年9月16日
タリスマニックさん、もしかして手応え詐欺犯?
— 高津真樹 (@MakiTakatsu) 2021年9月16日
余裕ある手応えから一瞬で終わる脚、カズヲ臭がするぞい…?https://t.co/Z5jX5lIwHy
うわさに聞いた柔らかすぎて溜めた脚を一瞬で使い切ってしまうタイプなのだろうか
— 高津真樹 (@MakiTakatsu) 2021年9月16日
フォーム見てるとアメリカのキツイコースが一番よく見えたしヴィクトワールピサタイプにも見える
考察
3親等までの近親に活躍馬のいる馬を列挙していきます。
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 母は仏リステッド2勝
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 祖母オースミハルカ('04 府中牝馬S・T1800m・GIII含む重賞4勝)、おじオースミイチバン('13 ダイオライト記念・D2400・JpnII含むDG競走2勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 祖母アルゼンチンGI2勝
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おじダイワメジャー('04 皐月賞・T2000m・GI含むGI5勝)、おばダイワスカーレット('08 有馬記念・T2500・GI含むGI4勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おばファッショニスタ('20 JBCレディスクラシック・D1800m・JpnI含むDG競走3勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おじスクリーンヒーロー('08 ジャパンカップ・T2400・GI含む重賞2勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おじディサイファ('16 AJCC・T2200m・GII含む重賞4勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 祖母ベラミロード('00 東京盃・D1200m・GII含むDG競走2勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おじヤマカツエース('17 金鯱賞・T2000m・GII含む重賞5勝)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おばオツウ('16 福島牝馬S3着・T1800m・GIII)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 祖母はエーソングフォー('08 紅梅S・T1400m・OP)
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) おばラピッドオレンジ('08 TCK女王盃・D1800m・JpnIII)、祖母オレンジピール('97 サンスポ杯4歳牝馬特別・T2000・GII)。熊本県産馬
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search) 半兄トーホウジャッカル('14 菊花賞・T3000m・GI)
オカルト配合としてピックするのは1頭です。
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search)
タリスマニックがディープインパクトと同じ牝系に属していることから、母父ディープインパクトの肌馬にタリスマニックを配合すれば、比較的容易に牝馬インクロスが作れます(Burghclereの4×5)。しかし、ボトムラインを介しない牝馬インクロスに大きな意味はないと私は考えています。
ピックしたクラウンアゲイン2020はそのボトムラインを介したBurghclereインクロスを持っています。ゆえにオカルトが成立すると見てピックアップしました。
母も3勝を挙げており、近親にも勝ち上がりが多く出ています。1勝は出来そうな馬と見ました。
余談ですが、タリスマニックが母父に持っているMachiavellianを生かしたインクロスはこのようになります。
結果表示|架空血統表|トピックス|JBISサーチ(JBIS-Search)
谷川牧場さんはこの牝系を多く輸入されておられ、狙ってきていたら面白いなあと考えていたのですが、初年度は健康的な配合を1頭のみ、2年目は配合なしと、今ひとつ響いておられない印象です。
また、配合馬で見てみると、牝馬クロス狙いとダート馬をイメージした配合が多いように見受けられましたが、この馬は5代血統表を見たときに「オーストラリアっぽいなあ」と感じたので、芝に出そうな気がしています。
以上、2022年新種牡馬:タリスマニック編でした。