Dancin' on a Daily Basis

モットーは「(知識の)レベルを上げて物理で殴れ」。趣味ブログといいながらほぼ競馬のみ。そんなブログ。

海外種牡馬:「豪州のサンデーサイレンス」Trust in a Gust

こんにちは。高津です。

 タイトルを見て「はいはい豪州のサンデーサイレンスってシャトルしたフジキセキとかでしょ」や、「デインヒルのことでしょ」と思われるかもしれません。そうではないんです!!

2022年新種牡馬シリーズのベストウォーリア編を書いている途中、サボり息抜きに見ていたTwitterで流れてきたDoomben10000(GI)の勝ち馬・Eduardoの血統(父系)を調べてBreednetを眺めていた時、見つけたのです。

「非シャトルサンデーサイレンス系」を!!!

ということで、今回はそんなサンデーサイレンス系の海外分岐に属するTrust in a Gustについて、考察していきます。

※アイコン写真は『TRUST IN A GUST - Stallion | Breednet』より転用しています。

種牡馬データ

2010年9月10日生

豪ヴィクトリア州・A.Sangster氏生産

繋養先:ヴィクトリア州・Swettenham Stud

種付け料:6,600AUD(≒56万円)

 

血統(配合種牡馬

Keep the Faith

サンデー

サイレンス

Halo
Turn-to
Nothirdchance
Cosmah
Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
Understanding
Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower
MontparnasseII
Edelweiss
Duelling Girl
Northern Dancer
Pas de Nom
Gold Beauty
Mr.Prospector
Stick to Beauty
Carduel
Tom Fool
Busanda
Minstrelete
Round Table
Gay Violin
Subtle Breeze
Nearctic
Natalma
South Ocean
New Providence
Shining Sun
Terlingua
Bold Ruler
Somethingroyal
Crimson Saint
Crimson Satan
Bolero Rose
Morning Devotion
Raise a Native
Exclusive
Won't Tell You
Crafty Admiral
Scarlet Ribbon
Morning Has Broken
Prince John
Princeuillo
Not Affraid
A Wind is Rising
Francis S.
Queen Naska

 

父:Keep the FaithサンデーサイレンスHaloHail to ReasonTurn-to

    →Royal ChargerNearco

母:Subtle Breeze

母父:Storm CatStorm BirdNorthern DancerNearcticNearco

祖母父:AffirmedExclusive NativeRaise a NativeNative Dancer

三代母父:Prince JohnPrincequilloPrince RoseRose Prince

               →Prince PalatinePersimmonSt.Simmon

四代母父:Francis S.Royal ChargerNearco 

 

ファミリーライン

4代母A Wind is Risingアメリカ産馬で、6戦1勝の成績を残しました。その仔には北米でGI6勝を挙げたIts in the Airと、1984年のマリオン・H・ファン・バーグ記念ハンデキャップ(Listed)で2着になったStrictly Raisedがいます。

3代母Morning Has Brokenアメリカ産馬で、2戦0勝の成績を残しました。

祖母Morning Devotionアメリカ産馬で、14戦1勝の成績を残しました。1984年のフィリーズマイル(T8F・英GIII)で3着に入っており、ブラックタイプを得ています。その仔には1994年のオークスS(T12.04F・英GI)と愛国ダービー(T12F・愛GI)を制したBalanchine、1997年の愛2000ギニー(T8F・愛GI)3着、ダービーS(T12.04F・英GI)3着、重賞2勝のRomanov、1992年のサンチャリオットS(T10F・英GII)を制したRed Slippersがいます。Morning Devotionの代でサングスター氏の下に渡り、Swettenham Studにて産駒を送り出しています。

Subtle Breezeアメリカ産馬で、4戦未勝利で終わりました。オーストラリアでの第2仔、通算での第3仔がTrust in a Gustです。

Subtle Breezeの姉妹、Alleged Devotionからは1999年のSuperlative Stakes(T7F・英Listed)を制したThady Quill、2009年のデビュタントS(T7F・愛GII)2着のDevoted to You、1995年のハニービーS(T8.5F・米GIII)を制したHumble Eight、孫世代にはショウナンマイティ('12 産経大阪杯・T2000m・GII)が、Red Slippersからは1998年のLeicester Mercury Stakes(T12F・英Listed)を制したRedbridge、2007年のフランスオークス(T2100m・仏GI)を制したWest Windが出ています。

4代母から母の各代に活躍馬を出している、活発な牝系ということができます。

 

同配合馬

サンデーサイレンス種牡馬×Storm Cat牝馬の組み合わせからは、本馬のほかにGiant Killing(父ハットトリック、母父Giant's Causeway、'15 ダルドローチャ大賞・T2400m・亜GI)、キズナ(父ディープインパクト、母父Storm Cat、'13 日本ダービー・T2400m・GI)などが出ています。

 

戦績

2012/13年(2歳)2戦0勝   

2013/14年(3歳)10戦6勝 未勝利戦、3歳条件戦、条件戦、特別戦×3

2014/15年(4歳)6戦4勝   条件戦、Drummond Golf Stakes(Listed)②、一般戦

                                            サールパートクラークS(GI)、トゥーラックH(GI

2015/16年(5歳)5戦0勝

キャリア計  23戦10勝

現役時代はダレン・ウィアー調教師の下、競走生活を送りました。

 

2歳のデビュー戦で既走馬相手に際どい2着、2戦目もハンデを負いながら小差の3着と能力を見せましたが、3歳でようやく初勝利、頭角を現したのは4歳になってからと、2歳戦至上主義のオーストラリアではいいところ一流半といったところでしょうか。

 

考察

 

Breednetによれば、セカンドシーズンサイアーランキングの43頭中18位につけており、勝ち上がり率も35%と悪くない数字を残しています。複数勝利を挙げている馬は1頭のみ、ステークス競走での活躍馬も3着した馬が1頭のみと寂しい状況が続いており、日本からのシャトル種牡馬リアルインパクトが勝ち上がり率37.9%でセカンドシーズンサイアーランキング8位に位置しており、WAオークス(T2400m・GIII)の勝ち馬やローズヒルズギニーズ(T2000m・GI)の2着馬を出していることを考えると、期待外れの感は否めません。事実、種牡馬入り初年度の2016年は12,500AUDだった種付け料は2017年に11,500AUD、2018年からは6,600AUSの”底値”に据え置かれています。

成績が上がらず、種付け数も伸びない種牡馬は日本でも早々に見限られる傾向が強くなってきており、北半球からのシャトル種牡馬で競争の激しいオーストラリアではなおのこと厳しい状況に置かれていると見ていいでしょう。

シャトル・輸出されたサンデーサイレンスの産駒や孫産駒がシャトル先に定着し切れていない事を考えると、オセアニアサンデーサイレンスの血を伝えていけるのは現地競馬に適合していたこの馬だと考えているのですが…

自身の晩熟傾向を吹き飛ばせる産駒さえ出れば、評価は変わってくるはずです。大物の登場を祈って待ちましょう。

以上、海外種牡馬Trust in a Gust編でした。