2020/4/26に京都競馬場で施行される第51回 マイラーズカップ(GII)を見ていきます。
レース概要
マイル路線の拡充目的に1970年に創設された「マイラーズカップ」を前身とします。
1974年に「読売杯マイラーズカップ」、1980年に「読売マイラーズカップ」とレース名が改められました。
距離条件は長らく阪神競馬場の芝1600mで施行されてきましたが、2012年より開催が1週繰り下げられ、京都の芝1600mでの開催になりました。
・レース名
マイラーズカップ(1970-1973)
→読売杯マイラーズカップ(1974-1979)
→読売マイラーズカップ(1980-)
・施行条件
阪神芝1600m
→京都芝1600m
コース概要
2コーナー付近の引き込み線からスタートします。3コーナーまでは約700mあり、外回りの3-4コーナーを使用し、最終直線に向きます。最終直線の長さは399mです。
コース全体の高低差は3.5mです。
出走馬紹介
1枠1番のインディチャンプ。
ステイゴールド産駒の5歳牡馬で、前走中山記念から中7週での出走です。
ステイゴールド×キングカメハメハ牝馬の組み合わせの活躍馬は本馬が筆頭で、ほかにステイフーリッシュ('18 京都新聞杯)がいます。
半妹にアウィルアウェイ(父ジャスタウェイ、'20 シルクロードS)がおり、叔父にリアルインパクト(父ディープインパクト、'11 安田記念)、ネオリアリズム(父ネオユニヴァース、'17 クイーンエリザベス二世C)、アイルラヴァゲイン(父エルコンドルパサー、'07 オーシャンS)がいる一族です。
昨年春秋マイルGIを制したマイル王者です。前走は1800mに参戦しましたが4着に敗れ、マイル路線に戻ってきました。
引き続きの58kgで負担は重いですが良い枠を引きましたし、負けられないところです。
2枠2番のランスオブプラーナ。
ケープブランコ産駒の4歳牡馬で、前走六甲Sから中3週での出走です。
同じ配合組み合わせの活躍馬は出ていません。
叔母にはアンバルブライベン(父ルールオブロー、'15 シルクロードS)がいる一族です。
昨年の毎日杯で逃げ切って重賞制覇を果たしましたが、近走は冴えない成績が続いています。京都重賞でも3着がありますし、逃げ残りを狙いたいところです。
3枠3番のタイムトリップ。
ロードアルティマ産駒の6歳牡馬で、前走六甲Sから中3週での出走です。
同じ配合組み合わせの活躍馬はまだ出ていません。
半兄にグランデスバル(父アドマイヤジャパン、中央3勝)がいる一族の出身です。
函館2歳Sで3着に入ったのが最高実績で、オープンに帰り咲いて1年間は苦戦が続いています。京都は準オープン勝ちの舞台ですし、良い枠を生かして巻き返しがあるかもしれません。
4枠4番のブラックムーン。
アドマイヤムーン産駒の8歳牡馬で、前走ダービー卿CTから中2週での出走です。
アドマイヤムーン×ジェネラス牝馬の組み合わせの目立った活躍馬はまだ出ていません。フォーティナイナー系種牡馬に拡大するとトウショウセレクト(父マイネルセレクト、'15 金沢スプリントC)が出ています。
近親で目立った活躍馬はいませんが、2018年の京都金杯の勝ち馬ですし、軽視は禁物でしょう。
5枠5番のベステンダンク。
タイキシャトル産駒の8歳牡馬で、前走から4か月半の間隔を置いての出走です。
タイキシャトル×スペシャルウイーク牝馬の組み合わせの活躍馬は筆頭が本馬になります。
一族からは目立った活躍馬は出ていませんが、米子Sで0.8差勝ちを収めた実績もあります。
5枠6番のロードクエスト。
マツリダゴッホ産駒の7歳牡馬で、前走コーラルSから中2週での出走です。
マツリダゴッホ×チーフベアハート牝馬の組み合わせの活躍馬は本馬以外にはいませんが、SS系種牡馬の組み合わせでは半妹スティルネス(父ゴールドヘイロー、'18 新潟2歳S3着)が出ています。
先述の半妹スティルネスが近親での活躍馬にあたります。
一族からはサクラチトセオー(父トニービン、'95 天皇賞・秋)、サクラキャンドル(父サクラユタカオー、'95 エリザベス女王杯)、サクラメガワンダー(父グラスワンダー、'09 金鯱賞)などが出ています。
'15 新潟2歳S、'16 京成杯オータムH、'18 スワンSの3つの重賞を制しており、京都実績も十分です。近走は不振ですが、重賞制覇した京都外コースだけに一発があっても不思議ではありません。
6枠7番のヴァンドギャルド。
ディープインパクト産駒の4歳牡馬で、前走東京新聞杯から中10週での出走です。
ディープインパクト×Motivator牝馬の組み合わせの目立った活躍馬はこの馬以外にはいませんが、Montjeu牝馬に拡大するとエタンダール('18 青葉賞2着)が出ています。
兄姉に目立った活躍馬は出ていませんが、母スキアはフランスG3を制しています。
京都ではきさらぎ賞4着、1000万条件1着と決して不得意にはしていません。若馬だけに成長に期待ですね。
6枠8番のカルヴァリオ。
マツリダゴッホ産駒の7歳セン馬で、前走春雷Sから中1週での出走です。
同じ配合組み合わせの目立った活躍馬はいません。
一族からの活躍馬も半兄イオラニ(父キングカメハメハ、'13 芙蓉S2着)が出ている程度です。
7枠9番のリコーワルサー。
ブラックタイド産駒の5歳牡馬で、前走公営大井・墨田川オープンから中5週での出走です。
ブラックタイド×デヒア牝馬の組み合わせを持つのはテーオービクトリー('20 斑鳩S・1600万下)がいます。
一族に目立った活躍馬は出ていません。
中央挑戦はこれで3度目になりますが、5着16着と地方ほどの強さを見せられてはいません。前々走フジノウェーブ記念で見せたスピードを発揮できれば健闘があってもおかしくありません。
7枠10番のヴァルディゼール。
ロードカナロア産駒の4歳牡馬で、前走洛陽Sから中9週での出走です。
ロードカナロア×ハーツクライ牝馬の組み合わせはケイデンスコール('18 新潟2歳S)、トロワゼトワル('19 京成杯オータムH)が出ています。
弟妹にまだ活躍馬はいませんが、一族からはインサイドザパーク(父タイムパラドックス、'13 東京ダービー)、ゴットフリート(父ローエングリン、'12 朝日杯FS3着)が出ています。
京都マイルは重賞制覇を果たした好相性の条件で、前走でも勝利しました。適性を武器に躍進があってもおかしくありません。
8枠11番のフィアーノロマーノ。
Fastnet Rock産駒の6歳牡馬で、前走阪急杯から中7週での出走です。
Fastnest Rock×Lion Heart牝馬の組み合わせは本馬の全姉Ameristraliaが豪G3を3着しています。
一族は前述の全姉がいます。
京都は3戦して未勝利の1勝だけですが、近走の勢いもあり、中心に入ってくる1頭でしょう。
8枠12番のレッドヴェイロン。
キングカメハメハ産駒の5歳牡馬で、前走東京新聞杯から中10週での出走です。
キングカメハメハ×ダンシングブレーヴ牝馬の組み合わせを持つ活躍馬は本馬以外にはトウショウフリーク('14 川崎記念3着)が出ています。
半兄にはリディル(父アグネスタキオン、'11 スワンS)、クラレント(父ダンスインザダーク、'11 デイリー杯2歳S)、レッドアリオン(父アグネスタキオン、'15 マイラーズC)、サトノルパン(父ディープインパクト、'15 京阪杯)がおり、母の全姉エリモシック('97 エリザベス女王杯)がいる豪華な牝系です。
牝系に見合うだけの実績を残しており、NHKマイルC3着などの実績を持ちます。京都は4走して2着3回と決して苦手ではありません。
評価
◎ヴァルディゼール
京都実績を重視しました。やや外枠を引いたことが気がかりですが、好位から差していけますので問題ないでしょう。
〇フィアーノロマーノ
京都実績は際立ったものありませんが、近走の勢いを評価しました。
▲インディチャンプ
不安要素多いですが、マイルチャンピオンとしてはここで格好がつかないようでは次走もおぼつかいないところです。
近走不振ですが、重賞勝ちの舞台に戻っては軽視禁物でしょう。
△ランスオブプラーナ、ベステンダンク、ヴァンドギャルド、レッドヴェイロン
連下は逃げ粘りが狙えそうな先行勢と盛り返しを狙う馬を指名します。
以上、第51回 マイラーズカップ(GII)プレビューでした。