第23回 クラウンカップ(SIII)について見ていきます。
レース概要
3歳限定の準重賞として創設され、のちにSIIIに昇格しました。距離条件ともに変遷があり、重賞昇格時は2100mのハンデ戦で、次いで距離が2000mに改められ、現在と同じ1600mに短縮され、負担重量は別定となりました。
南関東三冠のトライアル競走の指定も変遷しており、最初は2004年に東京ダービーのトライアルに指定され、2006年に羽田盃トライアルに変更されました。隔年で東京ダービーと羽田盃のトライアル指定を受けて施行される時期もあったようですが、2015年以降は羽田盃トライアルとして定着しているようです。
歴代優勝馬でのちに三冠競走を制したのは2002年の優勝馬キングセイバー(東京ダービー)と2009年の優勝馬サイレントスタメン(東京ダービー)2頭のみであり、その後低迷してしまう馬も少なくないことが気になります。
コース概要
川崎ダート1600mはスパーキングナイトチャレンジのプレビューでも紹介していますので、気になる方はそちらも併せてご覧ください↓
makitakatsu1990.hatenablog.com
出走馬紹介
1枠1番のインペリシャブル。
川崎所属のエスポワールシチー産駒の3歳牡馬で、6戦目の出走です。
ここまで挙げた4勝はすべて逃げでのもの。有利枠ではないものの、最内枠はスタートさえ決めれば好きな位置を取れますし、プラスに働くのではないでしょうか。2走前こそ斜めに発馬してしまいましたが、本来はスタートの速い馬ですし、ハナを切っていってほしいですね。
2枠2番のヘブンリーキス。
大井所属のスターリングローズ産駒の3歳牡馬で、12戦目の出走です。
好位の直後から立ち回って末脚を繰り出す差し馬で、直近の2走はともに道中はインをぴったり回って直線だけ外に出す巧みな競馬です。立ち回りやすい内枠からですので、この馬の決め手を見ることになるかもしれません。
3枠3番のスマイルウィ。
船橋所属のエスポワールシチー産駒の3歳牡馬で、5戦目の出走です。
控えての勝利もありますが、逃げの手がもっとも折り合えるでしょう。同型馬に強い馬がいますので、兼ね合いもカギになるでしょう。うまく兼ね合いがつけば2頭揃っての逃げ粘りがあるかもしれませんね。ただ、勝利距離が1000→1200→1500と伸びてはいるものの、前走は短距離色の強い浦和1500で、距離の不安も消えていないことは不安要素です。映像でもわかるぐらいの巨漢馬ですので、距離適性は短くても不思議ではありません。
3枠4番のチョウライリン。
浦和所属のトゥザワールド産駒の3歳牡馬で、13戦目の出走です。
昨年末の同条件の2着以来4着→7着→10着と下降線ですが、重賞挑戦を続けてのもの。各ポジションで自身より優れた決め手を見せる馬もいますが、メンバー最多キャリアを生かした立ち回りを見せてほしいですね。
4枠5番のマンガン。
川崎所属のアイルハヴアナザー産駒の3歳牡馬で、9戦目の出走です。
追い込み脚質ゆえに展開に左右される面はありますが、差し脚の破壊力が重賞級であることは既に証明済です。前がやりあえば出番はあると見ています。
4枠6番のプリモジョーカー。
川崎所属のスズカコーズウェイ産駒の3歳牝馬で、11戦目の出走です。
この馬も前に行きたい馬です。短距離向きと見ていたところ逃げて粘って見せたり、ハナを奪えれば粘り強い馬です。同型との兼ね合いがカギですが…
5枠7番のマーヴェルクエスト。
船橋所属のサウスヴィグラス産駒の3歳牝馬で、7戦目の出走です。
先行力を武器にここに駒を進めてきましたが、速い馬も多く、ここを試金石としたいところです。
5枠8番のグリーンロード。
川崎所属のパイロ産駒の3歳牡馬で、7戦目の出走です。
前走ニューイヤーカップは2着馬を2秒千切り捨てる完勝でしたが、出走予定だった京浜盃を挫石で回避、ここにスライド出走してきました。実力が高いことは既に証明されていますが、頓挫して立て直しの一戦だけに慎重に見たいところです。
6枠9番のファルコンウィング。
浦和所属のスズカコーズウェイ産駒の3歳牡馬で、12戦目の出走です。
先行しての渋太さが武器ですが、後続を千切る強さを持ち合わせた逃げ馬です。同型揃っただけに控えてどう位置取るかも重要でしょう。
6枠10番のウタマロ。
船橋所属のアイルハヴアナザー産駒の3歳牡馬で、7戦目の出走です。
前走は出遅れて後方になりながら1コーナーまでに巻き返して先行するというハチャメチャな競馬から勝ち切ったように、持つ能力は相当なものと見えます。相手強化で前走のような大味な競馬は通用しないでしょうが、発馬五分なら抗戦可能でしょう。
7枠11番のグランコージー。
船橋所属のベルシャザール産駒の3歳牡馬で、7戦目の出走です。
岩手で2つの重賞を勝って南関東に移籍してきました。初戦がこの相手では一筋縄ではいかないでしょうが、健闘を期待したいです。
7枠12番のストーミーデイ。
大井所属のサウスヴィグラス産駒の3歳牡馬で、7戦目の出走です。
2歳9月の準重賞ゴールドジュニアではのちのJpnI勝ち馬ヴァケーションに先着勝利するなど活躍しましたが、前走京浜盃では10着大敗。粘り強さで前進を狙いたいところです。
8枠13番のエメリミット。
平和賞8着敗退以降はクラス戦を中心に実績を重ねてきました。2歳時は跳ね返されましたが、枠はいいところを引けましたし、前進を期待したいですね。先行馬が揃っただけに、下がった位置取りに対応できるかも、カギになるでしょう。
8枠14番のボンモマン。
川崎所属のアンパサンド産駒で、11戦目の出走です。
前走椿賞ではうまく先行して粘ることができましたが、相手強化で楽な流れにはならないことが想定されます。有利枠を生かして、うまく立ち回ってほしいところです。
評価
◎グリーンロード
〇インペリシャブル
▲ヘブンリーキス
☆マンガン
△ファルコンウイング、ウタマロ、ストーミーデイ
挫石明けとなりますが、グリーンロードを1番手に指名します。順当であればここでは負けないでしょうが、トラブル明けだけに精神面の仕上がりもチェックしたいところです。2番手には4か月の実戦となりますが、インペリシャブルを1指名します。前走の全日本2歳優駿では残念は敗退となりましたが、地方馬なら実力は上位です。
3番手に差しタイプのヘブンリーキスを選びました。前をある程度射程圏に入れつつ進めるタイプなだけに厳しい展開も想定されますが、枠もよく、うまく立ち回れるのではないでしょうか。その下に展開恵が望める後方待機のマンガンを。
連下には差しに回っても面白そうなファルコンウイング、能力は高そうなウタマロ、実績を評価したストーミーデイを指名です。
以上、第23回 クラウンカップ プレビューでした。